新報1月号を手にする頃は、年の瀬選挙の結果が判明しており、国会勢力図の激変を予測しながら、「初夢」を見た感覚で会員の皆様へお届けします。
昨年8月8日夜、民・自・公3党首は消費税大増税法案を早期に成立させることを合意した。これは、民主党の公約にも民意にも反する大増税を3党の密室談合で国民に押し付けるものであり、日本共産党など野党7党・会派は、野田内閣不信任決議案を9日に提案した。「理由」・「野田内閣が強行しようとしている消費税増税は'09年総選挙の民主党政権公約に違反するものである。国民の多くは消費税法案に反対しており、今国会で成立させるべきではないとの声は圧倒的多数となっている。国民への約束、国民の声に背く政治姿勢を取り続ける野田内閣は信任に値しない。これが、本決議案を提出する理由である」。決議案は、民主党など多数で否決された。
増税をめぐる政局のなかで、有名になった野田首相の’09年総選挙時の演説がある。「(マニフェストには)ルールがある。書いてあることには命がけで実行するが書いていないことはやらない」。同時期鳩山民主党代表は、「4年間消費税は引き上げない」と公約している。民主党と議員は「国民との約束は守らなくとも良い」ことを信条としているのだろうか。「人をだます」ことは犯罪であり、詐欺罪(刑法)に該当するものです。
民主党は’09年選挙で過半数の議席を得て、政党助成金は対前比34億4,400万円(125%)増額、’10年’11年’12年の3年間で504億3,500万円を受け取っている。
日本の政党助成制度は、’94年の「政治改革」関連法で小選挙区制とセットで導入され’95年から実施、国民1人あたり250円で年総額が算出。所属国会議員が5人以上か、直近の国政選挙の得票率が2%以上の要件を満たす政党に、国会議員数や直近の選挙の得票率の割合に比例して配分されている。
この制度の創設以来’12年までに、18年間の政党助成金は5,687億円と言う巨額が国民の税金から交付されている(現在の受け取り政党・11党)。
そもそも政党助成金は、国民の思想・信条や支持政党にかかわりなく国民に負担を押し付け、政党に分配する憲法違反の制度であり、日本共産党は助成金の廃止を掲げ、受け取りを一貫して拒否している。
民・自・公3党は、消費税大増税で国民への負担押し付けの代替として「身を削る」と言うなら、憲法違反の政党助成金受取りを直ちにやめ、この制度を廃止すべきです。社会保障を充実すべき国民諸階層に苛酷な税負担を強制する消費税増税法の廃止と、憲法違反の政党助成法の廃止を求める行動展開を年頭に当り決意するものです。 |