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【特集 第52回神奈川全国研究集会・速報】
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第52回神奈川全国研究集会in ヨコハマ【速報】
編集部 師岡 徹
今年の全国研究集会は、神奈川県横浜で9月3日、4日の日程で開催されました。
一日目は、ローズホテル横浜にて分科会(大阪会の分科会は重慶飯店別館にて)が、18時30分から懇親会が開催されました。二日目は、同じくローズホテル横浜にて、9時から講演を拝聴し、10時30分より全体会を行いました。

第1日目
「ローズホテル横浜」は横浜中華街の中に立地しており、元町・山下公園まで徒歩10分、山手地区にも10分と中華街&横浜観光に最適な場所でした。
今年の全国研究集会は、6分科会が13時より開催されました。
各分科会の内容は、

東京会I「貧困と格差是正のために所得税制はどうあるべきか」
東京会II「相続税を考える - その理論と実務 - 」
東京・神奈川会「大滞納時代をむかえ、税理士は徴収行政にどう対応するか」
大阪会「相続税の調査事例 〜死人に口なし〜」
千葉会「事業承継の今日的課題と税制」
神戸会「税務調査に勝!喝!」

分科会は、ローズホテル横浜の2階と3階の各部屋と大阪会は少し離れた重慶飯店別館にて行われ、各分科会で活発な意見交換がされました。

18時30分から行われた懇親会は、今回の全国研実行委員会の井上貞文久会員の開会挨拶により始まり、戸谷隆夫理事長の挨拶に続き、来賓の青山学院大学学長・三木義一様、東京地方税理士会副会長・北條諭様より祝辞を頂戴しました。乾杯は全国青年税理士連盟会長水野誠様により発声されました。また、来賓として、自由学園最高学部学部長・渡辺憲司様、東京地方税理士会横浜中央支部支部長・新井通夫様、神奈川県青年税理士クラブ代表幹事・吉田将太様にご出席いただきました。

p160901.jpg しばしの歓談のあと、中華街ならではの獅子舞が披露され、大きな銅鑼の音にあわせ力強く舞う中国風獅子舞に会場は大いに盛り上がりました。

その後、第53回を開催する中国会の会員のみなさんの紹介が行われました。次の下関大会は、下関の海峡メッセ、生涯学習プラザで開催される予定で、中国会の開催は新人会の歴史上初開催となるとのことでした。
中締めのご挨拶は、東京地方税理士会横浜中央支部支部長・新井通夫様により行われ、閉会挨拶は、神奈川税経新人会会長の益子道子会員により行われました。

懇親会終了後は、「マイナンバー(共通番号)制度の実務対応」についての交流会が行われました。70名を超える多くの参加者により、現在の各事務所での取扱いや違憲訴訟の報告など活発に1時間半にわたり討論されました。
第2日目
記念講演

p160902.jpg 全国研2日目は、同ホテルの2階にて自由学園最高学部学部長の渡辺憲司先生をお迎えし、「横浜の光と影ーヨコハマメリーを中心に」と題した記念公演が行われました。
渡辺先生は、戦後横浜の復興の歴史を振り返りながら、全国の遊廓の形成などについて多岐にわたりお話しされました。

全体会
午前10時45分より、土屋副理事長の進行により全体会は開会しました。まず戸谷隆夫理事長から挨拶がありました。分科会では400名を超える参加者が、マイナンバー制度交流会には74名の参加があったことなど報告され、次いで会場発言へと移りました。

1.九州会 荒尾壽味雄会員
熊本地震の全国の方からの支援と激励のお礼と九州会の現状について報告がありました。自宅が被災した会員もいるなかで、顧問先と力をあわせ復興に取り組んでいること、九州会の総会は被災地支援として阿蘇で開催し、会員の顧問先にお見舞いに訪れたこと、九州会としては、後継者対策として来年の下関全国研を一つの目標として会の復興に取り組む決意が述べられました。

2.東京会 奥津年弘会員
番号制度の問題について報告がありました。番号制度特別委員会の責任者として、マイナンバー制度反対連絡会のパンフレットの活用の呼びかけや請願署名を各会にて取り組んでもらいたいこと、マスコミへの影響を大きくするためマイナンバー違憲訴訟の傍聴参加のお願いについて発言がありました。がありました。分科会の補足として、猶予制度の改正は、前向きな側面もあるが消費税の大増税時代にむけての環境整備という面もあること、通達、事務要領で実務的な取扱いが定められていることから、逆流もあり得ること、それを許さないたたかいを新人会として取り組んでいく必要があることなど発言がありました。

3.神奈川会 角谷啓一会員
一日目の分科会の滞納問題に関連して報告がありました。分科会の補足として、猶予制度の改正は、前向きな側面もあるが消費税の大増税時代にむけての環境整備という面もあること、通達、事務要領で実務的な取扱いが定められていることから、逆流もあり得ること、それを許さないたたかいを新人会として取り組んでいく必要があることなど発言がありました。

4.東京会 湖東京至会員
倉敷民商弾圧事件の二つの裁判について現状報告と裁判の意義について報告がありました。現状報告では、禰屋裁判は岡山地裁で争われており、小原・須増裁判は、最高裁に上告中であること、逆転勝利のために、最高裁では、税理士法自体に弾圧立法、憲法違反の疑いがあることを論点として弁護団と連携し準備していることが発言されました。また、事件の本質については、民商への徹底した弾圧事件であること、仮に敗訴するようなことがあれば過去の中野民商事件、荒川民商事件などと同じように繰り返し行われる可能性があるため、全国の支援のお願いを訴えられました。

5.大阪会 清家 裕会員
倉敷民商事件について、報告がありました。大阪会有志で呼びかけ岡山地裁での傍聴したこと、脱税事件として取り扱われているが、脱税事件の中心である「たまり」がないことなど、裁判の具体的事例について発言されました。

6.大阪会 山本匡人会員
大阪会での組織拡大について、拡大、定着、退会減少という3つの視点からの取り組みの報告がありました。 拡大については、会員の事務所で登録した税理士、退職されたOBに独自に働きかけるとともに、拡大実務研として、「税務調査のイロハ」など多くの会員外の人に参加してもらう企画を開催し、誘いかけと会への加入呼びかけを行っていること、事務所勤務の受験生向けに懇親会を開催するなどを検討し、努力している。 定着については、入会者へは歓迎会を行い、かならず大阪会のどこかの部に所属してもらい、主体的な参加を促す工夫をしていること、新しい会員にフォローをする担当を決めている。また、「お酒を飲みながら酒税を学ぶ」など参加しやすい楽しめる企画も行い、定着に努力している。 退会を減らすについては、近年加入した若手会員が連続で退会してしまったことを教訓化し、退会を再考してもらうために働きかけを行っていくこと重視している。最後に、新しい疋田会長のもとで新しい取り組みを行い、組織拡大でも前進していく決意が発言されました。

7.東京会 松田周平会員
新報と秋のシンポジウムについて報告がありました。これまでの編集長の苦労を承継させないため、自らの経験を踏まえながら、税経新報の位置づけを確認し幅広い方の投稿と訴えがありました。また、シンポジウムについては、タックスヘイブンの問題を含め、格差社会と税制というタイトルの予定なので、多くの方の参加を呼びかけました。

8.中国会 中村 聡会員、上条 玲会員
中村会員:次回の全国研の実行委員長として、中国会の現状と下関の準備状況について報告されました。中国会の現状については、月一回、例会を開催し、複雑な事例だけでなく、他の人に聞けない簡単だと思うことも気軽に質問し議論するなかで、親睦も深まっていること、全国研については、中国地方初の開催となるため、下関の有名なふぐだけでなく、山口県でのおいしい食材や地酒もコーナーをつくりながら堪能していただけるよう準備していることが発言されました。

上条会員:記念講演の講師について報告。松下孝幸先生、山口大学出身土井ヶ浜遺跡・人類学ミュージアムの名誉館長で、人類学者であること、弥生人と縄文人の違いなど面白い講演になることについて発言がありました。

会場発言終了後は、特別決議案の朗読がありました。
神奈川会田添正寿会員より、「護憲の旗を掲げて奮闘する決議(案)」が朗読され、会場の拍手により採択されました。
次いで、新三役が吉元伸事務局長から紹介されました。

理事長
副理事長




事務局長
戸谷隆夫
松田周平
土屋信行
武本康夫
佐飛淳一
米沢達治
吉元 伸
(名古屋会・留任3期目)
(東京会・留任8期目)
(関信会・留任5期目)
(神戸会・留任5期目)
(大阪会・新任)
(東京会・新任)
(千葉会・留任5期目)

戸谷新理事長より挨拶がありました。今回の発言、討論では、憲法、若い力などがキーワードであったこと、今回の横浜全国研のテーマである「光と影」については、この会場にこそ光があることなどお話しがありました。

続いて、機関誌部の税経新報投稿者表彰が行われました。本年は東京会の粕谷幸男会員が授与されました。
また、清水裕貴機関誌部長が退任し、新機関誌部長として、清野智江会員が新任したことが紹介されました。
退任役員あいさつとして、疋田会員より挨拶がありました。
最後に来年の第53回の下関大会へのバトンタッチが、神奈川から中国会へと行われ、閉会の言葉が米沢副理事長からされて、全体会は閉会しました。

(もろおか・とおる:東京会)

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