論文
> 速報!第50回東京浅草全国研究集会報告

稼働を1年後に控えたマイナンバー制度を考える
東京会 奥津 年弘
1 はじめに
2013年5月24日参議院本会議で、共通番号制度法案(通称マイナンバー関連四法案)が成立しました。賛成した主な政党は、自民・公明・民主・みんな・維新であり、反対は、生活・共産・社民です。

政府は、2015年10月からは、国民一人ひとり・法人への番号通知を行うとしており、現実に国民や事業主の前にマイナンバー制度として形が現れる時点まで、1年を切った段階です。今後政府は、マイナンバーの導入・推進のため大規模な広報活動を展開してくると思われます。当然、国民の中でもあらためて関心が高まることになり、法律は成立していますが、問題点を喚起し、その運用に歯止めをかけることができる機会でもあります。

マイナンバー制度については、昨年税経新人会全国協議会秋のシンポジウムでテーマとなっています。その内容・報告については税経新報2013年10月・12月号、2014年1月号で取り上げられています。問題点は、出そろっていると思われますが、不透明な部分も多く、あらためて政府の説明の問題点などを指摘し、我々税理士はどう対処すべきか考えていきたいと思います。
2 今後の日程

政府は、国民一人ひとり・法人への番号通知を来年2015年10月から「通知カード」により番号を通知し、2016年1月から運用を開始する予定です。

2016年1月以降「個人番号カード」が交付されます。この「個人番号カード」を交付してもらうのは、個人の自由です(個人番号カード受取の場合は、通知カードを返納)。

同年1月当初の利用範囲は、社会保障分野・税務分野です。

1年後の2017年1月から、情報提供ネットワークシステム等の運用を開始し、国の機関同士の連携に着手し、同年の7月からは、地方自治体との連携も本格稼働させます。そして施行から3年の2018年10月頃、個人番号の民間利用など範囲の見直しを行う予定です。
3 官庁が進めている全体像

政府の広報活動は、内閣官房の「社会保障・税番号制度」というホームページ(以下HPと略します)に公開されています(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/ - c02)。

構成として、以下のとおりです。(番号は筆者がつけたもの)


「お知らせ」(トップページで、直近の情報を伝える) 社会保障・税番号とは 事業者のみなさまへ 地方公共団体のみなさまへ よくある質問(FAQ) 関係法令 個人情報の保護過去の経緯、以上 各コーナーの中に多くの文章が公表されています。

実際、膨大な量ですべて見ていくのは大変です。 のよくある質問(FAQ)は、全容を理解ができますので、まず参考にしてみてください。

よくある質問(FAQ)の構成
(1)総論
(2)個人番号に関する質問
(3)カードに関する質問
(4)民間事業者における取扱いに関する質問
(5)個人情報の保護に関する質問
(6)マイ・ポータルに関する質問
(7)今後のスケジュール等
(8)法人番号に関する質問

※ 2014年9月10現在
4 個人番号カードについて

番号通知は、「通知カード」によってなされますが、紙製のカードが予定されており、氏名・住所・生年月日・性別の基本四情報とマイナンバーが記載されますが、顔写真は記載されません。通知カード単体では本人確認はできませんので、併せて、運転免許証等などの提示が必要となります。

2016年1月以降、本人申請により市町村長が交付する「個人番号カード」は、ICチップのついたカードで、表面に、前記の基本四情報と顔写真、裏面にマイナンバー(個人番号)を記載する予定となっています。政府は、「個人番号カード」の取得を推進していますが、強制ではありません。

HPでは、その機能として、本人確認のための身分証明書として使用できる、図書館カードや印鑑登録証など自治体等が条例で定めるサービスに利用できる、e-Tax 等の電子申請等が行える電子証明書の機能が搭載されている、としています。
5 民間事業者における取扱

(1)社会保障・税分野
前記「今後の日程」でも述べましたが、2016年1月以降の社会保障分野(年金や雇用保険等の資格取得・確認等)、税務分野(年末調整、源泉徴収票・支払調書の作成・提出・届出書)などで開始されます。

従業員を雇うなど個人のマイナンバーを扱う事業者は、すべて「個人番号関係事務実施者」として、マイナンバー運用の義務を無償で負うこととなります。各事業者から、これらの事務の委託を受ける業者、たとえ年末調整事務や社会保険事務を受託する税理士や社会保険労務士も当然「個人番号関係事務実施者」となります。

具体的には、従業員の雇用を例にとると 事業所では、まずマイナンバーの提供を受け、厳格な本人確認を行います。 さらに関係官庁に提出する書類には、マイナンバーを記載(入力)して提出します。 マイナンバーが目的外使用や外部流失しないよう日常的に管理します。

提供受けた番号を社内管理などの社員番号などに利用はできません。上記の社会保障分野・税分野の目的外使用は禁止されています。
6 本人確認について

(1)従業員等の本人確認
本人確認については、「個人番号カード」を提示してもらえれば済みますが、個人番号カードを取得していない場合は、通知カード(番号確認)と運転免許証など(身元確認)あるいは、個人番号の記載された住民票の写しなど(番号確認)と運転免許証など(身元確認)などの組み合わせが必要となってきます。これは短期雇用するアルバイトを含めすべての従業員に対し行うことになります。また一度確認した従業員でも年末調整など、各年や異動事由が発生の都度行うことになります。

(2)扶養家族のマイナンバーを取得
扶養家族のマイナンバー取得については、法律関係は複雑になります。HPを引用します。

(i)税務
「従業員が、事業主に対してその扶養家族のマイナンバーの提供を行うこととされています。そのため、この従業員は「個人番号関係事務実施者」として、その扶養家族の本人確認を行う必要があります。この場合、事業主が、扶養家族の本人確認を行う必要はありません。」

(ii)社会保険
「一方、国民年金の第3号被保険者の届出では、従業員の配偶者(第3号被保険者)本人が事業主に対して届出を行う必要がありますので、事業主が当該配偶者の本人確認を行う必要があります。通常は従業員が配偶者に代わって事業主に届出をすることが想定されますが、その場合は、従業員が配偶者の代理人としてマイナンバーを提供することとなりますので、事業主は代理人からマイナンバーの提供を受ける場合の本人確認を行う必要があります。(以下略)」

ややこしいですが、いずれにしろ事業者も従業員自身も「個人番号関係事務実施者」として責任を負うこととなります。

(3)株主や執筆者のマイナンバーを取得
会社の利益配当を支払う株主や原稿を執筆してもらった人に払う報酬など、対面以外の方法(郵送、オンライン、電話)でマイナンバーを取得する必要がでてきます。一定の指針は出ていますが、実務的には不明な部分もあり今後具体的な内容が提示されると思います。ただ従来のこれら支払調書の作成・提出と比べると、格段の手間と時間がかかるということだけは言えます。
7 処罰について

これは、HP「よくある質問(FAQ)」の「(5)個人情報の保護に関する質問」のところに掲載されている表を転載します。

「行為」の一項目目の犯罪の構成要件「正当な理由なく」が抽象的でわかりにくく、「正当な理由なく」「特定個人情報ファイルを提供」した場合は、この中では最高の法定刑4年以下の懲役となっています。二項目目以降の要件「不正な利益を図る目的」など要件に比べ、包括的です。「個人番号関係事務実施者等」に対し結果を重視した厳しいもので、仮に自己の事業所から流失したことが明らかな場合、当然「正当な理由」ではありませんので、「故意」でないという立証するのは大変です。また量刑4年というのは、今政府が制定を試みている共謀罪(注1)の対象にもなるということです。

主体 行為 法定刑
個人番号利用事務、個人番号関係事務などに従事する者や従事していた者 正当な理由なく、業務で取り扱う個人の秘密が記録された特定個人情報ファイルを提供 4年以下の懲役
または
200万円以下の罰金(併科されることもある)
業務に関して知り得たマイナンバーを自己や第三者の不正な利益を図る目的で提供し、または盗用 3年以下の懲役
または
150万円以下の罰金(併科されることもある)
主体の限定なし 人を欺き、暴行を加え、または脅迫することや財物の窃取、施設への侵入、不正アクセス行為などによりマイナンバーを取得 3年以下の懲役
または
150万円以下の罰金
偽りその他不正の手段により通知カード又は個人番号カードの交付を受けること 6か月以下の懲役
または
50万円以下の罰金
特定個人情報の取扱いに関して法令違反のあった者 特定個人情報保護委員会の命令に違反 2年以下の懲役
または
50万円以下の罰金
特定個人情報保護委員会から報告や資料提出の求め、質問、立入検査を受けた者 虚偽の報告、虚偽の資料提出、答弁や検査の拒否、検査妨害など 1年以下の懲役
または50万円以下の罰金

8 民間事業者の立場から考える

(1)事業者は責任増で利便性低い
以上見てきたように、ひとことで、膨大な事務量と重い責任が発生します。
HP「よくある質問」のQ 1ー3「メリットはなんですか?」の回答では、「社会保障・税に係る行政手続きにおける添付書類の削減やマイ・ポータルのお知らせサービス等による国民の利便性の向上に加え、行政を効率化して人員や財源を国民サービスに振り向けられること、所得のより正確な捕捉によりきめ細やかな新しい社会保障制度が設計できる等の利点があります。」としています。ここに事業者のメリットの記載はありません。

国民の利便性の向上につながるか疑問ですが、その「利便性」の前提となる各事業者の番号確認・管理には、国から助成金があるわけでもなく当然のごとく「無償」で対応しなければなりません。よって人件費や経費の増大が予想され、いままでの事務の延長線で「ひと手間」増える程度ではすまないということです。

仮に従業員のマイナンバーが流失したり、不正利用されたりした場合、まっさきに疑われるのは、雇用している事業所・事業主です。自分の事業所以外から漏れた場合は、どうして漏れたかを証明するのは不可能です。自分の事業所がずさんな管理をしていないという証明するのみです。全従業員に対しても自己のカード管理が適正かも含め神経を使うことになります。

(2)経費の増大
そのため従来にもまして、事業所内の書類の管理の徹底、パソコンやサーバーへのウイルス感染や不正侵入の対策が重要になり、さらに一定規模の会社では、マイナンバーに関わるデータへのアクセス権限の設定やアクセス記録保存などのセキュリティー強化が必要となります。また事務を扱う従業員の教育、定期的な内部チェック、外部専門家による監査・アドバイスを受けることなどが必要となってくるでしょう。

年末調整・社会保険事務などマイナンバーに関わる事務を外部委託している場合は、委託先のデータ管理状況にも一定の確認を行う必要があります。受託者は、顧客先などの個人のマイナンバーが流失した場合の損害賠償の請求に対応するため保険に入ることが必要となってきます。当然委託先に請求する報酬に反映させることになります。
9 身分証明書としての使用は問題

以上の述べたように、厳格な管理を義務付けられていますので、責任のあいまいな利用は禁止すべきです。先に述べたように、HP「(5)個人情報の保護に関する質問」では、「Q3ー3 行政手続ではなく、レンタル店やスポーツクラブに入会する場合などにも個人番号カードを身分証明書として使って良いのですか?」という問いに「A 3ー3 個人番号カードの券面には、氏名、住所、生年月日、性別(基本4情報)、顔写真が記載されており、レンタル店などでも身分証明書として広くご利用いただけます。ただし、カードの裏面に記載されているマイナンバー(個人番号)をレンタル店などに提供することはできません。また、レンタル店などがマイナンバーを書き写したり、コピーを取ったりすることは禁止されています。」としています。

しかし、これら業種(加えて携帯電話の加入などでも)では、現状では確認したという記録を残すため、運転免許証などコピーをとっていることが常態化しています。マイナンバーが記載されるという裏面のコピーは禁止し、表面は許可されるのでしょうか。確認を行う従業員がどれほどの教育を受け、利用状況・管理状況が履歴として明確になるか疑問です。HPでは「マイナンバーは…漏えいしたりしないように大切に保管してください」(カードに関する質問Q 5ー6の回答)としています。一方身分証明書は、相手に提示するもので、場合によっては確認作業のため手元から離れ一時預けたりしています。マイナンバーと身分証明書はまったく目的・使い方が違います。民間での商取引の際、身分証明書かわりに使用させることには危険です。

また他人の運転免許証や住民基本台帳カードに写真を張り付けて不正使用するのを防ぐため、「個人番号カード」については、ICチップの中に、個人の写真データを格納し、一定のソフトでその内容を確認できるようにするようですが、それを民間に利用させるのは、またデータ流失の危険がともなうこととなります。
10 今後の展開

(1)個々人にとっても多大な心労

法案の段階で、その利便性の宣伝で、保育園申込みの例で言えば、「個人番号カード」提示で「わざわざ市町村に所得証明などの書類提出する必要はなくなる。市町村がコンピュータに入力する必要もなくなる」というのを見ました。一見とても便利・効率的のようですが、行政分野での番号・カード提示が拡大されれば、一年に数回が、一カ月に一回、一週間に一回となるでしょう。

HPの「(5)個人情報の保護に関する質問」では、「現時点で、病歴等の医療情報は番号制度の対象に入っておらず、今後の検討課題とされています。」としており、もし健康保険証が、個人番号カードと兼用なり、利用が義務づけられると現実になります。「大切に保管」しなければならないカードを頻繁に提示しなければなりません。

そして施行から3年の2018年10月頃、個人番号の民間利用など範囲の見直しを行うということですので、一定の民間(銀行、交通、教育など)の分野で順次カード提示が義務づけられてきます。誰にとって「利便性」が高いといえるのか疑問になってきます。いずれ国が、「全ての情報が、正確な所得把握に必要」といい、日常の買い物などの商業取引が番号制によりデータ化され収集される可能性もあります。昨年税経新報で報告の通り韓国ではそれを現に行っています。

(2)民間利用拡大
一定の民間取引での義務化が進めば、民間企業も対応した連携システムを導入することになります。セキュリティーを含めたコストがかかります。民間企業にもメリットがなければ、導入は難しいでしょう。現在では禁止されている民間でのマイナンバー利用や、その番号によるデータベース構築を容認するようになってきます。また政府は、マイナンバー制度で収集した情報たとえば医療情報を民間企業に提供又は共有するというようなことも考えられます。

それは、決しておおげさではなく、「官庁が進めている全体像」で述べた内閣におかれた、いわゆる「IT総合戦略本部」などがマイナンバー制度の利用拡大等について議論しています。HPの画面右サイドに「関係府省庁等へのリンク」があります。その中で、内閣におかれた「高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)」の中の新戦略推進専門調査会分の中に「マイナンバー分科会」というものがあり、マイナンバーの利用拡大等について議論しています。

「IT総合戦略本部」では、新ビジネスや新サービスの創出等を目的として、2013年12月20日「パーソナルデータの利活用に関する制度見直し方針」を決定し、2014年6月24日に「パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱」を出しています。そこでは「行政機関・民間企業が保有する個人が特定される可能性を低減したパーソナルデータ(個人情報)の活用」について検討をすすめています。マイナンバー制度で得られた情報を活用するにあたっての法的整備も視野にいれています。

また民間企業でも、マイナンバーでクレジットカード番号や顧客番号として使えることになったら、現在でも各業界で個人情報が収集されている状態からさらに進み、そのデータが交換取引や売買され、個々人のプライバシーデータが、国家・企業に網羅的に補足されることになります。
11 今後の対応

今回、その問題点が多くの国民もよくわからないまま成立し、開始の準備と同時に利用拡大の準備が進んでいます。特にICチップのついた「個人番号カード」が一定普及すると、利用範囲は拡大されてくることでしょう。まず健康保険証への利用を考えてくると思います。

我々税理士は、顧問先など事業者に、「責任は重く、さらに経費の増大を招き、利便性はほとんどない」ということを説明するとともに、消費者・事業者の情報がかぎりなく国に集中することになるなど制度の拡大に反対していくよう訴える必要があると思います。

また、従業員など勤労者には、「通知カード」のあとに本人申請により発行されるICチップのついた「個人番号カード」は、現状の制度では、身分証明書として使用すると、個人データを詐取される危険が高まるということを伝える必要があります。

政府は、この取得を推進するため、身分証明書として使用できるということを、メリットとして述べています。また企業向けにも、事実上採用試験などのときに確認利用できます、あるいは、入社時に取得していないものは取得を進めてくださいというような働きかけを行ってくるでしょう。

事業者や我々税理士が年末調整などで、「本人確認」を行う場合は、写真のついた「個人番号カード」の方がはるかに「手間」は省けるかもしれませんが、その実務上の利便性に飛びつくことなく、あくまで「通知カード」を主体とした限定的な使用に努めるようにする必要があります。
12 最後に

システムの政府の目的は、憲法第25条から乖離した「自助努力を基礎とした社会」の実現のため、負担のすくない者は、医療・福祉分野の給付も少なくするという、社会保障予算の圧縮を目的としたものだということです(注2)

また「個人の情報」「国家の情報」のコントロールは基本的人権の重要な一つであり、民主主義の根幹です。国民の多数が反対するなか秘密保護法が成立し、さらに共謀罪の制定を画策しており、国家が「情報」をかぎりなく管理する方向に進んでいます。

憲法第97条は「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。」としています。この「試練」に直面している時だと思います。

イギリスのように(注3)、共通番号として導入させないことができれば理想ですが、共通番号の運用が始まる場合でも、「個人番号カード」を普及させないで、番号使用を税・社会保障のみに限定させることです。また民間利用を認めないことです。限定した利用でも必ず問題点がでてきます。範囲の限定、運用の厳格化などを求めていくことです。安易な定着・利用拡大をさせない継続的な運動が求められています。(以上)
(注1)政府は2003年の通常国会より5回法案を提出し「共謀罪」の成立を画策しています。犯罪行為ではなく合意・合議だけで処罰する、すなわち話し合っただけで犯罪と認め処罰するというもの。対象は、法定刑4年以上の犯罪全て。日弁連は、刑事法体系の基本原則に矛盾しており、また共謀罪の捜査は、具体的な法益侵害行為を対象とするのではなく、会話、電話、電子メールなどのあらゆるコミュニケーションの内容を対象とせざるを得ないために、通信傍受に関する法律の適用範囲の拡大や、電子メールのリアルタイム傍受の合法化も予測され、人権侵害を引き起こし、わが国の監視社会化に拍車をかけるおそれがある、として反対しています。

(注2)詳しくは、自治体情報政策研究所代表の黒田充著「共通番号ここが問題」(自治体研究社、2011年)73P以下を参照してください。

(注3)イギリスでは、2008年に当時の労働党政権が「国民IDカード制」を導入しましたが、2010年の政権交代により、新連立保守政権は「国家は必要以上の国民の個人情報を収集しない。国民の人権を踏みにじる制度」として廃止法案を成立させています。よってHPのトップページメニューの「社会保障・税番号とは」の「番号制度の概要」の中の「諸外国の番号制度(27P)」には8か国が紹介されていますが、イギリスはありません。

(追記) 脱稿後とどいた日税連機関誌「税理士界」2014年9月15日号によれば、日税連では、番号制DVDを作成し、各会、支部に配布しホームページでも配信するとのことである。まだ視聴していない段階の寄稿です。皆さんぜひ内容を確認してください。

(おくつ・としひろ)

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