(1)相続税 |
「年間死亡者数のうち相続税の課税が発生する割合が4%程度・・・相続税の負担水準をこのまま放置することは適当でなく・・・適切な負担を求め」るとしている。
政府の狙いは以下のような改定である。
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基礎控除の引き下げ
相続税の課税対象とならない一定額が基礎控除額(相続税の課税最低限)で(5,000万円+1,000万円×法定相続人の数)となっている。これを縮小する。
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小規模宅地の評価減を少なくする(生存権的財産への課税強化)
遺産の中に住宅や事業に使われていた宅地等がある場合には、その宅地等の評価額の一定割合を減額する特例があるが、これの縮減を目指している。小規模宅地の評価減が減少されたなら市場の売買価格に基づく路線価そのもので課税されることになる。
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死亡保険金・死亡退職金の非課税
生命保険金の非課税額は、500万円×法定相続人の数。死亡退職金の非課税額も500万円×法定相続人の数である。税調はこれまでの答申などで、死亡保険金・死亡退職金の非課税規定の廃止を示唆している。
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農地の納税猶予の特例
農地の特例は、農業を続けていくために農地にかける税金を軽減することができる制度である。この制度の縮小は農業の維持を困難にする。 |
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(2)金融所得課税 |
金融所得課税につき損益通算の範囲拡大。上場株式等の配当や譲渡益の軽減税率(10%)は妥当と優遇税制の継続をうたっている。 |
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(3)固定資産税 |
「負担水準の低い土地が存在・・・適正化を促進」と増税を示唆している。 |