新人会記事

> 研究討論・全体会議・交流会
特別決議「英知を結集して平和憲法を守ろう」
2007年9月2日  
税経新人会全国協議会  第43回神戸全国研究集会編集部  

平和憲法が危ない。安倍内閣は、憲法改正のための国民投票法を先の国会でそれも強行採決で成立させました。これ自体にも大変な問題を含んでいますが、何故このように憲法改定を急ぐのでしょうか。それはアメリカのイラクを始めとする侵略戦争と、アメリカからそれへの加担の要請があるためです。この加担要請に積極的に応じようとしているのが、多国籍企業や軍需産業を始めとする経済界とわが国の政府なのです。

自衛隊は軍隊そのものであり違憲の存在と言わざるを得ません。ところが、災害救助などの平和利用があることから、その存在を多くの国民が認めています。

しかし、自衛隊の海外派兵となると憲法違反を誰もが認めるでしょう。それにもかかわらず、特別法を作って自衛隊をイラクなどへ派兵しています。まさに憲法違反の矛先をかわすために姑息な手段で乗り切らざるを得ない状況なのです。

このようなことから、憲法改正の本質は憲法9条の改悪にあるのです。軍隊が違憲とならないように憲法を改変する。これは改正ではなく、改悪と言わざるを得ません。

このような中、前国会で、防衛庁が防衛省に格上げされました。そして自衛隊による国民監視の事実が報道されました。防衛省が監視対象とした団体への個人の出入りを監視していたのです。自由な世の中で国による、しかも防衛省(軍隊)により個人の監視が行われていたとは、大変大きな国家管理による民主主義破壊の行為です。戦前の憲兵政治を髣髴させるような出来事が進行している事に驚きと怒りを隠すことが出来ません。

わが国は平和憲法を制定して60年の歳月を経てきました。この間、わが国は軍事力による一切の紛争行為をしていません。当然軍事力による人の殺傷は行われていないのです。またこの憲法9条は世界的にも評価を得て来ており、国際紛争は軍事力によることなく平和的解決を志向する国が世界の大勢となって来ています。このような崇高な理想を持った憲法を有するわが国は、世界にこの面での指導的役割を発揮する能力を持っています。まさに今、世界に向かって、紛争の平和的解決を率先して提起すべきです。

我が税経新人会は、会則前文に平和憲法を守る立場を鮮明にしています。平和憲法が危ない今、私たちは英知を結集し平和憲法を守る諸団体と連携して平和憲法擁護の活動をする事を決議します。

▲上に戻る