2007年9月2日、今年は神戸ポートアイランドの国際会議場で全国研究集会が開催された。例年と異なり、今年は研究発表及び討論を分科会形式ではなく、全員が一つのテーマに集中し、1日で研究発表、全体会を執り行うという、新しい試みで開催された。
今までにない形式に、参加者もどのような全国研になるのか、期待と不安に複雑な面持ちで望んだ様である。
神戸会の沖田康代会員の司会により、研究発表が始められた。今年は「憲法と消費税」という統一テーマについて、神戸会チームと首都圏チームがそれぞれパワーポイントを利用しながら発表した。
事前に発表内容は税経新報に掲載されていたが、パワーポイントによりグラフ等が見やすく、実際にその場での発表は大変解りやすい説明であった。それぞれ特徴のある視点からの興味深い発表のあと、昼食で一時中断。昼食はフロアーを移動して別室にお弁当が用意されていた。午後からは清家裕副理事長のコーディネートにより神戸会チームと首都圏チームの討論形式で進められた。
質問事項も新報の記事に基づき、事前に文書で提出された。名古屋会では今回の全国研に向けて、会を挙げて勉強会を開いたそうである。名古屋会からは事前質問書も3通が出されていた。時間的に少々厳しい面もあったが最後に飛び入りで、プープル主権に基づく我が国の憲法の本質についての北野弘久先生のコメントがあった。当初のどんな研究集会になるのだろうかという不安は払拭され、大変意義深い研究集会となった。
研究発表の後はいよいよ全体会の始まりである。
九州会の山本友晴副理事長より全体会開催の挨拶があり、平石共子全国理事長より、この一年間の活動報告がはじまった。パワーポイントを効果的に利用しながら、現在の私達をめぐる動きとして、・広がる格差社会・憲法改悪・国民をなおざりにした税制・税務行政のアウトソーシング等の問題が指摘され、これらを踏まえて今年度活動方針が報告された。
北海道会の大西和正会員により、「英知を結集して平和憲法を守ろう」という特別決議案が朗読され、満場一致により承認された。特別決議承認の後、新年度新三役の紹介がされた。
来賓から北野弘久日本大学名誉教授、川崎賢二全国青年税理士連盟会長の挨拶があり、恒例の税経新報の投稿者表彰が行われた。今年は関本秀治会員及び井上徹二会員が表彰され、また編集部の特別表彰として西田富一会員が表彰された。
最後に今回の全国研究集会を主催した神戸会と、次回開催地の北海道会のバトンタッチが壇上にて行われて、清家副理事長の閉会の挨拶により第43回全国研究集会は無事に終了した。
全体会終了後、フロアーを変えてミニ交流会が行われた。
今年は一日で完結ということで、例年のような盛大な懇親会ではなかったが、ミニとはいえ、多くの参加があり、各会毎のコメントも興味深く、大変盛り上がった。いつもならばこれから二次会に繰り出すところであるが、当日中に帰らなければならず、名残惜しみながらも会場を後にした。 |