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東北会 新年の挨拶
東北税経新人会 佐々木 正彦
謹んで新年の、ご挨拶を申しあげます。新人会の皆様には、いつも被災地をご支援頂き、最近では、原発事故の賠償金の課税という難しい課題に取り組んでいただいており、あつく感謝申し上げます。

昨年の夏から秋にかけ、岩手、宮城、福島の被災3県の県議選等が相次いで行われ共産党の躍進、自公の後退が話題となっています。

スタートは、岩手の知事選でした。現職は、小沢さん系の方ですが、ここに民主党の国会議員が名乗りを上げ、自公が相乗りで準備が進められていました。終盤に共産党が、知事の政策を検討した結果として、被災者救済等の観点は正しく、勝手連的に現職を応援すると発表しました。これにビックリしたのか、予定候補者は立候補を取りやめ、自公も、新しい候補者の擁立はせず、無投票で現職の当選となりました。

この後に行われた県議選に水沢市議の女性を擁立、この方が3人区でトップ当選し、これがまた話題となりました。岩手は、盛岡以外は大きな市がなく、長い間、県議は1人でしたが、前回の選挙で県南の一関市で初議席を得、今回、隣の奥州市で議席を獲得、「1を2にするのに40 年かかったが、2を3にするのは、4年ですんだ」と意気軒昂です。

ここで、バトンは宮城に引き継がれ、仙台の市議選となりました。仙台の選挙区は5区で、共産党は現職7人の闘いでしたが、1人区の3人がそろってトップ当選し、大きく報道されました。この1ヶ月後に行われた、県議選の現職4人に9人の候補をたて、仙台の空白の3選挙区で3人が当選、さらに県内最大の米どころ大崎市でも新人が当選し、仙台市5人に塩釜、石巻、大崎の各市で3人と、総計8人の県議団となり、民主党を抜いて第2党に躍進しました。

最後は震災と原発事故の二重の災難に苦しむ福島でした。現職5人に、新人1人の6人を立てての闘いでしたが、新人の当選にはいたりませんでした。ここは、現職5人と、東北では最大の県議団を有していた県であり、落選した新人も含め、得票はそれぞれ、前進させたのですが、あと一歩およびませんでした。

宮城では、元職の首長が結集する「首長9条の会」が早くからあり、活動を展開してきました。今回は、元町長、元自民党の市議会議長等をはじめ、原発反対、TPP反対、戦争法案反対等々の集会、デモ等が相次ぐ中で、勝手連的な動きを各地でみられ、この成果となったものです。岩手、福島もこの傾向は同じです。

今年は、参院選挙の年です。「アベ政治を許さない」、「沖縄に軍事基地はいらない」の世論が大きな成果を収め、民主主義が大きく前進する年になるとの確信を強くしています。

(ささき・まさひこ)

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