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新年の思い
北陸税経新人会長 世戸 英明
新年おめでとうございます。私の思いを述べて新年のご挨拶とします。

2012年11月30日、現地住民らが関西電力大飯原発3、4号機の運転差し止めを提訴してから1年5ヶ月という短期間、全8回の口頭弁論期日を経て、2014年5月21日、福井地方裁判所において、樋口英明裁判長は大飯原発3、4号機の運転差し止めを命ずる判決を言い渡しました。

しかし、関西電力は翌日控訴しました。なんと不遜な態度でしょう。

原告団の一人である妻が、2014年5月22日、第7回口頭弁論において、「私は5年前から子育て支援のサークルを始めて、たくさんの若いママ、かわいい子どもたちと仲良くなりました。そのときから私は、この子たちを核の被害から守るのが原発の地元に住む大人の責任を強く願うようになりました。目先の利益より、これからの子どもたちの命を守ることが大人の責任です。」と証言しました。

浅田政文さん(石川県金沢市、福島県から避難。2013年7月24日第3回口頭弁論)。「福島へ戻ったとしても、自給自足の生き生きした生活は望むべきもありません」。[岩波ブックレット912号から]

木田節子さん(茨城県水戸市、福島県から避難。2013年12月19日第5回口頭弁論)。「人間が住み続けたいと思う場所に最後まで戻られる訳でないことを原発難民になって初めて気がつきました」。[岩波ブックレット912号から]

2014年11月から、「現在を生きる私たちと未来の子どもたちが健康で安心して暮らせるように」、そして「原発をなくして、新しい仕事と雇用を増やす福井県」にするために、「原発の再稼働を認めないでください」と西川福井県知事に要請する県民署名に取り組み始めました。フクシマ以後の原発に対する住民の気持ちが変化していること実感しています。新年の思いです。

(せと・ひであき)

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