新年おめでとうございます。
四国税経新人会の久保田です。災害の少ないといわれる香川県高松市でのんびりと税理士をやっています。
昨年は、改正国税通則法元年でした。私の事務所では税務調査が1件もなく、ちょっと拍子抜けという感じでした。仲間の税理士諸氏に話を聞くと、調査期間が長くなったという感想が多かったですね。税務署内部での手続きに調査官が時間を取られているのでしょうか。納税者にとってはありがたくない話です。
実地の税務調査とは別に、「おたずね文書」が多くなりました。行政指導という名目での文書ですが、回答しなければ税務調査もあり得るといった文言が付加されていて、悪く言えば一種の脅迫状です。今年もこのような文書が乱発されるとしたら、税理士としては黙っているわけにもいかないと考えています。
また、調査官が納税者に「質問てん末書」とか「確認書」といった文書を作成させて押印を求めるといったことも、しばしばあるようです。しかも、税務代理人である税理士の知らないうちにそれを行っている。私の周囲で、昨年の12月中に2件ありました。松山で1件、高松で1件です。松山の税理士さんは、税務署長宛の抗議文を書くと言っておられました。何のための税務代理人なのか。税理士がないがしろにされているのではないか。こんなことでは納税者を守れない、ということです。
国税通則法の中途半端な改正が、こういった行為を生み出しているのか。それとも個々の調査官の体質なのか。そのあたりは判然としませんが、「質問てん末書」「確認書」については、これから事例を集めてみる必要があると思っています。
なにはともあれ新しい年です。年末の与党の横暴を忘れるわけには行きませんが、しばし、新年の美酒に酔いたいですね。四国税経新人会も一層の活動に励みたいと思っております。ということで、本年もよろしくお願いいたします。 |