論文

セブン-イレブン・ジャパンをめぐる諸問題について(下)
- 公取の排除措置命令と2つの最高裁判決をめぐって -
東京会  関本  秀治  

前号で、2009年6月22日付の公取のセブン-イレブン・ジャパンに対する「見切り販売」を事実上禁止している行為についての排除措置命令と、2007年6月11日の最高裁第二小法廷の不当利得返還請求事件の判決について検討しましたが、以下において、最高裁第二小法廷の2008年7月4日付の書類引渡等、請求書引渡等請求事件について検討しておきたいと思います。これらの全体を検討することによって、セブン-イレブン・ジャパンの詐欺的商法の全体像をほぼ正しく把握することができると思います。

3.書類引渡等、請求書引渡等請求事件、最高裁平成19(受)1401号、平20.7.4二小法廷判決(判例時報2028号、一審東京地裁 平17(ワ)19021号、平19.1.12判決、二審東京高裁平19(ネ)877号、平19.5.31判決)

(当事者)
上告人 甲野太郎(仮名)ほか1名
上告人代理 弁護士  中村昌典(主任弁護人)
弁護士  北野弘久(弁護団長)
ほか 13名
被上告人 セブン-イレブン・ジャパン
(事実)

一審原告は、前号「2」事件と同様、セブン-イレブンのコンビニエンスストア経営者であるが、セブン-イレブン・ジャパン(以下、「本部」)は、加盟店オーナー(以下、「オーナー」)の仕入れ代金支払い、会計処理等を代行しているにすぎないにもかかわらず、商品仕入れ、仕入値引等に関して、毎月合計した損益計算書等の書類をオーナーに交付するだけで、仕入先からの請求書、領収書等の書類は一切オーナーに交付しない。本部とオーナーの間の基本契約では、オーナーは独立した事業者であって、仕入先との取引は、すべてオーナーと仕入先との間の直接のものである。したがってオーナーらは、本部に対して請求書等仕入先との間のすべての書類(請求書等)をオーナーに引き渡すよう求めた。

第一審(東京地裁)、第二審(東京高裁)とも、本件基本契約は、オーナーと本部との間の権利義務関係を包括的に定めたものであり、加盟店オーナーに対する報告義務や書類の引き渡し義務を定めたものではないから、本部は、請求書等の引き渡し義務は負わないとして上告人敗訴の判決を言い渡した。上告人は、これを不服として最高裁に上告した。
なお、本件については、北野弘久教授が上告審段階で弁護団長として弁護に加わっておられます(本誌556号、08年6月号)。
(判旨)

本件基本契約は、本部が各オーナーの発注に基づいて仕入先に発注し、オーナーからの検品データに基づいて仕入先にオーナーに代って支払いを行い、これをオープンアカウント(各オーナーとの全取引を借方、貸方に分けて記録するa/c)によって精算する方式をとっているが、「加盟店経営者が本件発注システムによって商品を仕入れる場合、仕入商品の売買契約は加盟店経営者と推奨仕入先との間に成立し、その代金支払いに関する事務を加盟店が被上告人に委託する(以下、「本件委託」という。)という法律関係にあるものと解される。したがって、本件委託は準委任(民法656条)の性質を有するものというべきである。」、

「商品の仕入れは、加盟店の経営の根幹を成すものということができるところ、加盟店経営者は、被上告人とは独立の事業者であって、自らが支払義務を負う仕入先に対する代金の支払いを被上告人に委託しているのであるから、仕入代金の支払いにつてその具体的内容を知りたいと考えるのは当然というべきである。」

「委託者である加盟店経営者から請求があった場合に、準委任の性質を有する本件委託について、民法の規定する受任者の報告義務(民法656条、645条)が認められない理由はなく、本件基本契約の合理的解釈としては、本件特性があるために被上告人は本件報告をする義務を負わないものと解されない限り、被上告人は本件報告をする義務を免れないものと解するのが相当である。」

「本件報告の具体的内容について、更に審理を尽させるために、原判決中、被上告人に関する部分につき、本件を原審に差し戻すこととする。」
(研究)

本件は、セブン-イレブン・ジャパン(以下、「本部」という。)と加盟店オーナー(以下、「オーナー」という。)との争いですが、前号の最高裁平17(受)957号、平19.6.11二小法廷判決(不当利得返還請求事件)が廃棄商品原価や仕入値引高、棚卸減耗損にまでロイヤルティをかける本部の優越的地位を利用した不当利得の返還を求めたものであったのに対して、本件はオーナーに帰属するべき仕入先からの仕入値引高について、本部がピンハネをして着服している疑いがあるため、仕入先の請求書等の原始記録をオーナーに引き渡すよう求めたものです。いわば前号事件とは別の切り口で本部の不当利得を暴こうとした注目すべき訴訟です。

この点についての北野教授の論稿から引用させていただくと次のような事実があったといいます(本誌556号、08年6月号49頁)。

「元加盟店伊藤洋氏が現実に確認したピンハネの例である。鶏卵加工メーカー『イセデリカ』には本部は現実には198万円しか支払っていない。ところが本部は『イセデリカ』からの仕入れ分について加盟店(複数)に対して全体で230万円を請求している。もし、事実であるならば、この件だけで実に32万円のピンハネをしていた、ということになろう。」

これは北野教授が本件上告審について、08年4月3日最高裁第二小法廷に提出された「鑑定所見書」の一部を引用したものですから、本部は全国1万2000件に及ぶ加盟店オーナーを詐欺的な契約書に基づいてロイヤルティの計算方法だけではなく、受託業務の中でも相当額の「横領」をしており、その実態を知られないためにオーナーに対しては月に一度の損益計算書やオープンアカウントの明細書を送るだけで仕入先との間の取引の実態を隠蔽するために請求書等の開示を拒み続けていたことを示すものです。

判例の研究としては理論的にはあまり意味がないことかも知れませんが、この二つの判決とも第二小法廷のものであり、その裁判官が前号の判決では裁判長裁判官津野修、裁判官今井功、中川了滋、古田佑紀の4名で、このうち今井功、中川了滋の2名が実質反対意見ともとれる補足意見をつけていること、この判決では裁判長裁判官が古田佑紀、裁判官今井功、中川了滋の3名で法廷が構成されており、今回の判決ではセブン-イレブン・ジャパンを敗訴させていることが注目されます。前号の事件の審理の中でセブン-イレブン本部のかなり悪質な取引形態の実態が裁判官にも理解され、セブン-イレブンの悪徳商法を放置しておいては、わが国のコンビニエンスストアのオーナーに多大な損害をもたらすことにもなりかねないという認識が生じたのではないかと思われます。

もちろん、この判決で勝利をかちとったのは、北野教授をはじめ代理人に名を連ねて居られる多数の弁護士の皆さんの並々ならぬ努力があったことはもちろんですが、この裁判にふみきって頑張って来られた加盟店オーナーの血のにじむような努力があったからだと思います。

これらの判決が大きな契機となり、デイリー商品といわれる賞味期限の短いお弁当などの値引き販売を「禁止」していた本部のやり方について公取も重い腰を上げ本年6月22日付の排除措置命令に踏みきったものと思われます。

しかし、公取の排除措置命令は、あくまでも見切り販売を事実上禁止していた本部の方針だけであり、会計慣行を全く無視した廃棄商品原価などについてまでロイヤルティを課している本部のやり方については全く触れられていません。

この判決の法律上の争点は、セブン-イレブン・ジャパンと各加盟チェーン店オーナーとの基本契約の法的性格と受任者の報告義務(民法645条)の有無についてです。

民法では、法律行為の委託については、これを委任とし(民法643条)、法律行為でない事務の委託についてはこれを準委任(民法656条)として、準委任についても委任に関する民法643条ないし655条の規定を準用することを定めています。受任者には、善管注意義務(民法644条)、報告義務(同645条)、受取物の引き渡し等の義務(同646条)等が課されています。しかし、この報告義務は特約により免除することが出来ると解されているところ、一審、二審では本件基本契約は本部とオーナーとの間の権利義務関係を包括的に定めたものであって、その一部だけを取り出して受任者の報告義務規定を適用することは相当ではないと判断して、オーナー側の訴えを全面的に退けました。

それでは、なぜ本件基本契約が仕入れ、支払い、会計処理事務等の委託(準委任)ではなく、あるいは、特約によって報告義務が免除されているのかについては全く検討されていませんでした。この点を明確にしたのが本件判決であり、商品仕入れは、経営の根幹に関わるものであるから、「仕入代金の支払いについてその具体的内容を知りたいと考えるのは当然のこと」であり、その情報をオーナーに報告することに「大きな困難があるとも考えられない。」「被上告人から加盟店経営者への報告について何らの定めがないからといって、委託者である加盟店経営者から請求があった場合に、準委任の性質を有する本件委託について、民法の規定する受任者の報告義務が認められない理由はなく、本件基本契約の合理的解釈としては」、「被上告人は本件報告をする義務を免れないものと解するのが相当である」として、一、二審の判断を覆して、オーナー側を勝たせ、報告の具体的内容について更に審理を尽くさせるために原審に差し戻すこととしました。この判断は正当なものとして高く評価することができると思われます。

この判決で客観的にみてより重要なことは、セブン-イレブン・ジャパンが、その経済的に優越した地位を利用して、オーナーには容易に理解できないような詐術的な契約書を作成し、その契約書で明確に規定していないような不公正な取り引きを加盟店オーナーに強制していること、それによって多くのオーナーが甚大な犠牲を強いられ、自殺に追い込まれる例さえあるということです。これは、コンビニ業界第一位を誇るセブン-イレブンとしては深く反省し、現状を改善するための真摯な努力をしなければならない点です。

ところが、これらの訴訟の全過程を通じて、本部は加盟店オーナーに個々に圧力をかけ、訴訟に参加させないように働きかけたり、訴訟に至った場合にそれを取り下げさせようとしたり、さらには、オーナー側の代理人を買収するかのような動きをしてきたということも聞かれます。

このセブン-イレブン側の動きの一部として北野教授が指摘しておられるのは前号訴訟の訴訟代理人であるA弁護士の例です。かつて、セブン-イレブン・ジャパンが2部上場する際に、売上総利益に商品廃棄損や仕入値引高、棚卸減耗損も加える旨の特約が存在していましたが、このような契約では上場審査において不利になると判断して、これを基本契約からひそかに削除していたこと、A弁護士はその事実を03年7月時点で知っていたのに、そのことを法廷で全く主張立証しようとしなかったことなどです。そのため、A弁護士はオーナーの一部から弁護士会に対して懲戒処分の申し立てを受け、さらに善管注意義務違反で損害賠償請求訴訟を起こされているとのことです。A弁護士は、セブン-イレブンとも通じているのではないかとさえいわれています。

4.  セブン-イレブンの作成する異常な損益計算書

セブン-イレブン本部が作成して、毎年オーナーに提供している損益計算書は、別表(次ページ)のようなものです。これを見ていただいた方が、本部の異常な加盟店支配の実態が明らかになるだろうと思います。
別表のセブン-イレブン方式の損益計算書が、本部の作成するモデルです。
商品売上高やその他営業収入は、各オーナーのレジが本部にオンラインで結ばれているので、それを集計したものです。

売上原価に計上されている商品仕入高は、オーナーから本部に発注し、オーナーが検品した納品書に基づいて作成されているようですが、いずれもオンライン化され、本部は何が売れていて、オーナーが何を仕入れているかもすべてリアルタイムで把握できるようになっています。

期首、期末の商品棚卸高は、期限切れで廃棄した商品を無視して、実際の棚卸高が計上されます。したがって、「総売上原価」には、廃棄損商品や棚卸減耗損等、実際に売上高にカウントされなかった商品の原価も含まれています。つまり、セブン-イレブン方式でいう総売上原価は、正常な会計処理による売上原価を表示しています。したがって、日常的に発生する廃棄商品の原価や通常発生する仕入値引き等の額も自動的に含まれることになります。

ところが、本部とオーナー間で締結している加盟店基本契約の附属文書である損益計算書マニュアルによると、本部が徴収するロイヤルティは、廃棄処分の商品原価や棚卸減耗損の原価、仕入先からのリベートにあたる仕入値引高についてもかけられることになっています。そこで登場するのが正常な会計処理では出てこない仕入値引高、不良品原価(廃棄商品原価が大部分)、棚卸減耗損の原価等が総売上原価から控除される特殊な会計処理です。別表の売上原価項目のうちがこれに当たります。このを総売上原価から控除したものが、セブン-イレブン方式によって計算される「純売上原価」になります。

実際の原価から廃棄商品原価などが控除されますから、売上原価は正常な処理に比べて少く表示され、その結果として、セブン-イレブン方式によると売上総利益は実際の売上総利益をかなり上まわることになります。ロイヤルティにあたるセブン-イレブン・チャージは、このセブン-イレブン方式により不当にふくらませた売上総利益に対して、40%とか50%もっと高い場合は80%台までかけられることになります。このチャージの率は、各オーナーとの契約によって個別にきめられており、一律ではありません。これは、後述の店舗をオーナーが持っているのかどうか、家賃を本部が負担する歩合家賃方式をとるかどうか、契約後何年経過しているかなどによって違ってくるようです。

上記のように、不当にふくらませた売上総利益を基準にしてロイヤルティを計算するというやり方は、オーナーは必ずしも理解していないようです。本部では、契約に当たって十分説明し、オーナーも十分理解している筈だと主張しているようですが、事実はかなり違うようです。廃棄商品の原価を発注したオーナーが負担するのは、発注した者の責任ですからやむをえないと思いますが、廃棄商品の原価にまでロイヤルティをかけるやり方は社会常識としても受け入れられるものではありません。これは優越的地位を濫用した不公正な取引きであるといえます。
(別表)
損益計算書(H19.3.1〜H20.2.28) 単位千円
科 目 セブン-イレブン方式 正常な処理
1  売上高    
 商品売上高 120,391 120,391
    売上高    
 その他営業収入 1,205 1,205
 合計 121,596 121,596
2  売上原価    
 期首商品棚卸高 2,140 2,140
 当期商品仕入高 86,681 86,681
 合計 88,821 88,821
 期末商品棚卸高 2,005 2,005
 総売上原価 86,816 86,816
 (売上総利益) 注4 (34,780) 34,780
 仕入値引高 1,823  
 不良品原価 4,742  
 棚卸増減原価 243  
 純売上原価 注1  80,008  
3  売上総利益 41,588 34,780
4  セブンイレブンチャージ 注2  16,622  
5  総収入 24,966  
6  営業費    
 セブンイレブンチャージ   注3  13,912
 給料 9,592 9,592
 法定福利費    
 棚卸増減 243  
 不良品 4,742  
 消耗品費 607 607
 清掃費 109 109
 支払利息 57 57
 雑費等 2,626 2,626
 その他営業費 762 762
 営業費合計 18,738 27,665
     
7  雑収入   1,823
     
8  当期利益 6,228 8,938
注1. 通常の売上原価から廃棄損原価()等を控除したものを純売上原価として計算している。
2. ふくらませた売上総利益にチャージ率を乗じて計算する。ここでは仮に約40%として計算した。
3. 通常の売上総利益にチャージ率をかけたもの、注2との差額が不当利得を構成する。この例では年間2,710千円となる。
4. 本部の作成する損益計算書にこの欄はない。

5.  セブン-イレブンの最近の出店形態の傾向

コンビニ業界も御多聞にもれず過当競争の時代にはいっています。そのため新規店舗を開設する場合は駐車場スペースを10台分位は確保しないと競争に生き残ってはいけません。そういう現状に対処するため、最近は立地条件がよく、駐車場スペースをある程度確保できるような土地を探し、その地主に店舗を作らせ、これを本部が借り上げて、いわば「雇われオーナー」を募集し、そのオーナーに経営させるというやり方が増えているようです。また、本部が自分で店舗を取得してオーナーに貸し付ける形で新店舗を開設する例も多くなっているといわれます。この場合は、チャージは家賃込みとなりますから、チャージの率は60%を越えており、しかも、売上総利益の額が増える程累進的に率が上がるという常識では考えられないチャージ率になっているといわれます。おそらくこういう雇われオーナーには、今後過労死や自殺者も多く出る可能性があると思います。

一方、早い時期に開店し、店舗を所有しているオーナーについては、チャージ率は40%前後になっているようです。もちろん、それでも余程立地条件がよい店でないと従業員を雇い、オーナーがのんびりとしていられるような生やさしい状態ではありません。コンビニを開店した後は、家族が団らんする機会も無くなっているといわれます。

そのうえ、売り上げが増えてくると、そのオーナーには無断で近くに別の新店舗をオープンさせるというやり方も増えているといわれます。

6.  その他セブン-イレブンをめぐるいくつかの問題について

ここまで、デイリー商品の見切り販売についての公取の排除措置命令、平成19年6月11日最二小法廷の不当利得返還請求事件、平成20年7月4日最二小法廷の請求書等引渡請求事件、セブン-イレブンの異常ともいえる会計処理方式などについてだけみてきましたが、セブン-イレブンをめぐってはこのほかにも多くの問題があります。これらの問題について北野教授が裁判に深く関与してこられた経験などを基に、本誌で何度か紹介され、理論的な究明もされています。

税法上の問題としては、所得税法や消費税法上の帳簿や請求書等の保存義務の問題がありますし、企業会計原則や商慣習法と基本契約の関係、不当利得を法律的にどのように構成したらオーナーの権利が守れるのかという問題、関与する税理士や弁護士の依頼者との関係における忠実義務の問題などがありますが、既に北野教授が本誌その他論文でいずれも詳細に解明しておられます。

どちらかといえばセブン-イレブンのオーナーに関与しておられない税理士の先生方にとってはあまり興味のない点もあると思いますが、最初に述べた松田周平会員の報告を聞き、改めて北野教授の諸論文を読ませていただき、問題の深刻さ、セブン-イレブンの不誠実な態度について、多少でもわかりやすく主要な問題点を提起させていただき、一人でも多くの方々にこの問題に関心を寄せていただきたいと思って、松田会員のご協力や、北野教授からも直接これまでの経緯などを御教示いただいて、かなり冗長な文章になってしまいましたがこの小論をまとめさせていただきました。ご検討・ご批判いただければ幸いです。

あとがき

この原稿は、全国研究集会の特集などの関係で、最初に書いてから3カ月も経過してしまいました。その間に、金曜日という出版社から、渡辺仁氏の著書『セブンイレブンの罠』という本が出版されました。この本は、北野教授も著者にいろいろ教示をされたほか、巻末に北野教授自身が、「税法学者が見たセブン-イレブンの『詐術』」という解説を書いておられます。

この本については、いずれ本誌にも書評が掲載されると思いますが、セブン-イレブン商法のすざましさが、多くの実例に基づいて詳しく告発されています。実態を詳しく知りたい方は、是非この本を読んでいただきたいと思います。公取委の排除措置命令や最高裁の2つの判例では知り得ない「闇」の部分が生々しく語られています。セブン-イレブンは、現在、直営の1000店舗を含めて全国に約1万2000店舗を持っていますが、同社の鈴木敏文社長は、「まだ2倍に増やせる」と豪語しているということです。そうなれば、現在営業中のオーナーを含めて、ますます犠牲者が増えてくると思います。

新しい犠牲者を出させないためにも、セブン-イレブン商法の実態を広く世論に訴え、新しい出店を喰い止める必要があると思います。
(せきもと・ひではる)
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