今年、国民の怒りが爆発した。「高齢者怒る住民税増 負担8倍『香典も出せぬ』」の見出しに続き、「前年度に比べ、収入は変わらないのに10倍前後に跳ね上がった人もいる。今月始まった通知で、初めて増税を知った高齢者から問い合わせや苦情が殺到、電話が長時間つながらないなど窓口の市町村では混乱が起きている」と6月18日付の朝日新聞が報じた。
また、今年の確定申告でも年金生活者の所得税増税に怒りが噴出し、消費税免税点1,000万円への引き下げで、消費税を転嫁できない納税者が消費税納税で苦しんでいる。
この怒りの爆発は、税金の集め方の原則である応能負担の税制を破壊し、負担能力のある大企業や高額所得者・大資産家には減税を行う一方、負担能力のない国民や中小企業には消費税や所得税の増税を行ってきた結果である。この怒りを鎮め、国民生活を安定・向上させていくための税制改革は、応能負担の税制を再構築していく以外にないのである。 |