活動方針

2016年度の活動方針
全国協議会は、税制・税務行政の民主化と税理士制度の発展のために、以下の諸活動に取り組む。

I. 税制・税務行政の民主化を求めて
1. 自らの職業を通じ、憲法に基づく国民の諸権利を擁護する立場から税制・税務行政の研究を一層深める。
2. 消費税の本質についてさらに研究を深め、最終的に消費税の廃止をめざす。当面は各界・各層の人達と協力し消費税増税を実施させないための活動を強める。
3. 応能負担原則に 基づく税制のあり方を研究し、その実現をめざす。法人税率の引下げや個人所得課税における諸控除の見直し、これらが国民生活や中小企業の経営に与える影響を研究し、提言を行っていく。
4. 納税者の権利を守る納税者権利保護法及び納税者権利憲章の制定に向け、研究と活動を強める。また国税通則法については、手続きが法定化されたことなどを活用し、納税者の権利が守られるよう研究を深めるとともに、提言を行っていく。
5. マイナンバー制度が国民生活及び税務行政に与える影響などについて研究し、問題提起を行っていく。
6. 行政不服審査法の改正について税理士業務や納税者の権利への影響を研究し、必要な意見表明をしていく。
7. TPPが税理士業務や税理士制度に与える影響を研究し、その結果について意見表明する。
8. 書面添付制度は、税理士を税務監査人の立場へと一層進めるものであり、これを推進する法改正に反対していく。
9. 税務行政が大きく変貌しているなか、情報公開制度等を活用しながらその実態を把握し、国民・納税者のための税務行政を求める活動を行う。また、消費税をはじめとする強権的な徴税・滞納処分についてその実態を把握するとともに、納税者の権利を護る立場から人権無視の徴税攻勢を止めさせる活動に取り組む。

II. 研究・研修活動
1. 全国研究集会を成功させる
第52回全国研究集会が神奈川会の担当で開催される。6 つの魅力ある分科会や記念講演も予定されている。来年開催の第53回全国研究集会は中国会の担当で準備がはじまっている。全国の役員の協力と多くの会員の参加で成功させよう。
2. 秋季シンポジウムの開催
時宜にかなったシンポジウムとなるようテーマと講師を早く決め会員への呼びかけを強める。東西2 ヶ所で、同一内容、同一講師による開催を予定する。

III. 「税経新報」の充実と活用
1. 「税経新報」の内容をいっそう充実させるとともに、その積極的な活用を図る。
2. 「税経新報」のホームページを活用し、各地域新人会のPRと相互の交流をめざす。
3. 「税経新報」の編集スタッフの充実強化をはかる。
4. 会員からの投稿を促し、会員の投稿記事が記事の大半を占めるよう、身近で魅力ある「税経新報」となるよう努める。
5. 全会員が「税経新報」を読むよう働きかける。

IV. 会の拡大強化のために
1. 各地域会の活性化を支援・協力するとともに、各会での会員拡大の援助を行う。
2. 各会における会員の拡大や組織強化の活動の経験を交流し、各会の活動に反映させる。
3. 税経新報読者の拡大に取り組む。理事会等で討議を深めその具体化をはかる。
4. ホームページなどを活用し、新人会の理念、研修活動などを多くの税理士に知らせる。
5. 三役会について随時各部長・委員長を含めた拡大三役会とし、各部・委員会の活動の促進と会の活性化をはかる。
6. 事務局体制の強化をめざし専従事務局のほかに、事務局長のもと役員事務局を引き続き選任する。事務局の全国における役割や財政問題などについて検討する。

V. 税理士制度の確立など
1. 納税者の権利擁護を使命とし、税務行政から独立した税理士制度構築に向け研究・提言や活動を行う。TPPの影響など特別委員会での検討を深めるとともに、各地域会において討議を深め、多くの税理士に納税者の代理人としての税理士制度のあるべき方向を知らせていく。
2. 国税庁によるアウトソーシング事業に反対するとともに、税理士会による受託や会員への従事義務化に反対する。
3. 「中小企業の会計に関する基本要領」、「チェッククリスト」などについて、中小企業及び税理士に与える影響について検討し対処する。
4. 税理士会・支部での活動を重視し、多くの税理士に税制、税理士制度、税理士会の運営などの問題点を提起し、その解決のために共に努力することを通じて新人会の存在意義を高める活動を行う。
5. 税理士会と税政連の一体化が一部の地域を除き解決されていない現状を明らかにし、牛島税理士訴訟の最高裁判決を会内外に広め、和解条項の基本的立場の実現をめざす。

VI. 日税連の民主化
1. 日税連の組織機構について税理士がその会員資格を有するように改め、会長は税理士会会員による直接選挙方式とする改革を提言する。
2. 首都圏の会員を中心に日税連理事会の傍聴に取り組む。
3. 税務支援の実態を調査し、従事義務の見直しを求める。
4. 租税教育の制度化及び研修の義務化について問題点を指摘し、見直しを求める。

VII. 憲法の視点に立って
1. 憲法の本質を歪める解釈改憲について、問題点を指摘し意見表明をする。
2. 原発事故被害者の生活権や営業権を守るため、損害賠償請求運動に取り組み、賠償金非課税の考え方を構築する。

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