活動方針

2009年度の活動方針
私たちをめぐる情勢と前年度の活動の総括を踏まえ、納税者の権利擁護を使命として活動する全国協議会は、税制・税務行政の民主化と税理士制度の発展のために、以下の諸活動に取り組む。

I. 研究・研修活動
1. 全国研究集会を成功させる
第45回佐渡全国研究集会は関信会の担当で開催される。6分科会の開催、佐渡島を拠点とする和太鼓集団「鼓童」の記念公演などが予定されている。また、全国会主催のオプショナルツアーも計画されている。
来年開催の第46 回全国研究集会は千葉会の担当で準備がはじまった。
2. 秋季シンポジュウムの開催
昨年に引き続き東西2ヶ所で、同一内容、同一講師による秋のシンポジュウムを開催する準備を行っている。テーマと講師を早く決め会員への呼びかけを強める。

II.「税経新報」の充実と活用
1. 「税経新報」の内容をいっそう充実させると共にその普及などで積極的な活用を図る。
2. 「税経新報」のホームページを活用し、各地域新人会のPRと相互の交流をめざす。
3. 「税経新報」の編集スタッフの強化をはかる。
4. 会員からの投稿を促し、会員の投稿記事が記事の大半を占める、さらに身近で魅力ある「税経新報」となるよう努める。
5. 全会員が「税経新報」を読むよう働きかけをする。

III. 会の拡大強化のために
1. 各地域会の活性化を支援・協力するとともに、各会での会員拡大の援助を行う。
2. 各会での会員拡大や組織強化の活動の経験を交流し、各会の活動に反映させる。
3. 税経新報読者の拡大をはかる。
4. ホームページなどを活用し、新人会の理念、研修活動などを多くの税理士に知らせる。
5. 三役会について、随時拡大三役会として各部長・委員長を含めた会議とし、各部・委員会の活動の促進をはかる。
6. 事務局の全国における役割、財政問題について検討するとともに、事務局体制の強化をめざす。

IV. 税制・税務行政の民主化を求めて
1. 憲法改悪の動きに対し、会則でうたわれている「日本国憲法の国民主権、戦争の放棄、基本的人権の尊重、地方自治の保障」などの民主主義的原則を擁護するとともに、自らの職業を通じて憲法に基づく国民の諸権利を擁護するために、一層の研究を深める。特に憲法改悪の中心問題である九条についての研究を強め、各界と連帯して九条を守る運動に取り組む。
2. 個人所得課税の大増税、消費税大増税計画の動向をにらみ、応能負担原則を大原則とする税制を目指し研究を深め、問題提起などを行っていく。
引き続き、特殊支配同族会社の役員給与損金不算入制度の廃止運動に取り組む。
3. 納税者権利憲章と税務行政手続法の制定に向け活動する。また、「国税通則法の一部を改正し、税務行政に関する基本理念及び税務調査に対し事前通知を行うこと等、納税者権利保護規定を創設すること。」を求める運動に取り組む。
4. 法人事業概況書の「法定化」ついて、その問題点を明らかにするとともに、税務当局による提出の強要がされないよう注視していく。
5. 金融一体課税を前提に納税者番号制の導入の動きに反対する。住民基本台帳ネットワークとの連動の危険性などを明らかにし、これに反対する。
6. 電子申告について、納税者や税理士への影響等の問題点を解明し、適切に対処する。
7. 個人情報保護法と税理士業務及び税務行政手続きとの関連を調査研究する。
8. 退職した国税幹部職員への顧問先の斡旋の中止を求める。
9. 税制・税務行政の民主化のために情報公開法を積極的に活用し、入手した情報を「税経新報」等に掲載する。
10. 税務行政が大きく変貌しているなか、その実態を把握し、国民・納税者のための税務行政を求める活動を行う。また、消費税をはじめとする強権的な徴税・滞納処分についてその実態を把握するとともに、納税者の権利を護る立場から人権無視の徴税攻勢を止めさせる活動に取り組む。

V. 税理士会内などでの活動
1. 税理士制度の問題点を解明し、真に納税者の権利擁護に有用な税理士制度構築に向け研究・提言を行う。引き続き「税理士法改正問題特別委員会」での討議を深めるとともに、常任理事会などで討議を深め、2011年に計画されている税理士法「改正」の問題点を明らかにする。税理士法改正にあたっては、第1条(税理士の使命)を「納税者の権利擁護」と明確にすべきである。また、「あらたな意見聴取制度に基づく書面提出制度」は納税者の権利を擁護すべき税理士制度を変質させるものであり重視し、導入させない運動に取り組む。
充分な討議と多くの会員からの意見を集約したうえで意見書を作成し、多くの税理士に納税者の代理人としての税理士制度のあるべき方向を提言する。
2. 国税庁のアウトソーシング事業に反対するとともに、税理士会等による受託や会員への従事義務化に反対する。
3. 「会計参与制度」や「中小企業の会計に関する指針」、金融機関が利用している「チェッククリスト」などについて、中小企業及び税理士に与える影響について検討し対処する。中小企業の金融問題や経営に関する研究を行う。
4. 税理士会・支部での活動を重視し、多くの税理士に税制、税理士制度、税理士会の運営などの問題点を提起し、その解決のために共に努力することによって新人会の存在意義を高める活動を行う。
5. 税理士会と税政連の一体化が一部の地域を除き解決されていない。牛島税理士訴訟の最高裁判決を会内外に広め、和解条項の基本的立場の実現をめざす。

VI. 日税連の民主化
1. 日税連の組織機構について税理士がその会員資格を有するように改め、会長は税理士会会員による直接選挙方式とする改革を提言する。
2. 首都圏の会員を中心に日税連理事会の傍聴に取り組む。
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