活動方針

2008年度の活動方針
私たちをめぐる情勢と前年度の活動の総括をふまえ、納税者の権利擁護などを使命として活動する全国協議会は、税制・税務行政の民主化と税理士制度の発展のために、以下の諸活動に取り組む。

I. 研究・研修活動
1. 全国研究集会を成功させる
第44回札幌国研究集会は北海道会の担当で準備されている。昨年と装いを変え6つの分科会を準備し1泊2日での開催となる。来年開催予定の第45回全国研究集会は関信会の担当で準備がはじまっている。
2. 秋季シンポジュウムを開催する
昨年に引き続き東西2ヶ所で、同一内容、同一講師による秋のシンポジュウムを開催する準備を行っている。テーマと講師を早めに決め会員への呼びかけを強めることとする。

II.「税経新報」の充実と活用
1. 「税経新報」の内容をいっそう充実させるとともに、その普及を広める取組みを強め、積極的な活用を図る。
2. 「税経新報」のホームページを活用し、各地域新人会のPRと相互の交流をめざす。
3. 「税経新報」の編集スタッフのさらなる強化を図る。
4. 会員からの投稿を促し、さらに身近で魅力ある「税経新報」となるよう努める。
5. 全会員が「税経新報」を読むよう働きかけを行う。

III. 会の拡大強化のために
1. 全国の役員が各地域会の活性化を支援し協力する。前年に引き続き出張・出前学習会を計画する。
2. 各会での会員拡大や組織強化の活動の経験を交流し、各会の活動に反映させる。
3. 税経新報読者の拡大を図る。
4. ホームページなどを活用し、新人会の理念、研修活動などを多くの税理士に知らせる。
5. 昨年に引き続き三役会について、随時各部長・委員長を含めた拡大三役会とし、各部・委員会の活動の促進等を図る。
6. 事務局の全国における役割や財政問題について検討するとともに、事務局体制の強化をめざす。
7. 税経新人会の歴史や理念を学ぶとともに、納税者の権利擁護の運動や税理士制度などについての理解を深めるために、役員を対象とした一泊学習会を計画する。

IV. 税制・税務行政の民主化を求めて
1. 憲法改悪の動きに対し、会則でうたわれている「日本国憲法の国民主権、戦争の放棄、基本的人権の尊重、地方自治の保障」などの民主主義的原則を擁護するとともに、自らの職業を通じて憲法に基づく国民の諸権利を擁護するために、一層の研究を深める。特に憲法改悪の中心問題である九条についての研究を強め、各界と連帯して九条を守る運動に取り組む。
2. 個人所得課税の大増税、消費税大増税計画の動向をにらみ、応能負担原則を大原則とする税制を目指し研究を深め、問題提起等を行っていく。
引き続き、特殊支配同族会社の役員給与損金不算入制度の廃止の運動に取り組む。
3. 国税庁の事務のアウトソーシングに反対する活動に取り組む。
4. 納税者権利憲章と税務行政手続法の制定に向け活動する。また、「国税通則法の一部を改正し、税務行政に関する基本理念及び一般の税務調査に対し事前通知を行うこと等、納税者権利保護規定を創設すること。」を求める運動に取り組む。
5. 法人事業概況説明書の「法定化」ついて、税務当局による提出の強要がされないよう注視していく。
6. 公益法人制度の改定について研究を深め、人格なき社団等への課税強化の動きなどに対し必要な対応をはかる。
7. 7.金融一体課税を前提とした納税者番号制の導入の動きに反対する。住民基本台帳ネットワークとの連動の危険性などを明らかにし、これに反対する。
8. 電子申告について、納税者や税理士への影響等の問題点を解明するとともに、税務当局による納税者・税理士への強要に反対する。
9. 個人情報保護法と税理士業務及び税務行政手続きとの関連を調査研究する。
10. 税制・税務行政の民主化のために情報公開法を積極的に活用し、入手した情報を「税経新報」等に掲載する。
11. 税務行政が大きく変貌しているなか、その実態を把握し、国民・納税者のための税務行政を求める活動を行う。また、消費税をはじめとする強権的な徴税・滞納処分についてその実態を把握するとともに、納税者の権利を護る立場から人権無視の徴税攻勢を止めさせる活動に取り組む。

V. 税理士会内などでの活動
1. 1.税理士制度の問題点を解明し、真に納税者の権利擁護に有用な税理士制度構築に向け研究・提言を行う。また、税理士法改正について研究・検討を行い税理士法改正のあり方について意見書の作成をめざす。
2. 国税庁の事務アウトソーシングについて、税理士会による税理士への従事義務化の動きに対しその問題点を明らかにし、各地の税理士会のなかで義務化中止の声を広げる活動に取組む。また、税務支援のあり方についても議論を深めていく。
3. 「会計参与制度」や「中小企業の会計に関する指針」、さらに金融機関が利用している「チェッククリスト」などについて、中小企業及び税理士に与える影響について検討し対処する。中小企業の金融問題や経営に関する研究を行う。
4. 税理士会・支部での活動を重視し、多くの税理士に税制、税理士制度、税理士会の運営などについての問題点を提起し、その解決のために共に努力することなどを通じて新人会の存在意義を高める活動を行う。
5. 税理士会と税政連の一体化が一部の地域を除き解決されていない問題点を明らかにし、牛島税理士訴訟の最高裁判決を会内外に広め、和解条項の基本的立場の実現をめざす。

VI. 日税連の民主化
1. 日税連の組織機構について税理士がその会員資格を有するように改め、会長は税理士会会員による直接選挙方式とする改革を提言する。
2. 首都圏の役員を中心に、日税連理事会の傍聴に取り組めるよう具体化を諮る。
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