活動方針

2006年度の活動方針
情勢と前年度の活動の総括を踏まえて、納税者の権利擁護を使命とする全国協議会は、税制・税務行政の民主化と税理士制度の発展のために、以下の諸活動に取り組む。

I. 研究・研修活動
1. 全国研究集会を成功させる
第42回埼玉全国研究集会は埼玉会の担当で準備されている。
7つの分科会での報告と討論の充実、全体会での講演、全体集会の改善等、実りある成果をめざす。
来年9月に開催予定の第43回全国研究集会は神戸会担当で準備をすすめている。
2. 秋季シンポジウムを開催する
昨年に引き続き東西2ヶ所で秋のシンポジウム(または、大研修会)を開催する準備を行う。

II.「税経新報」の充実と活用
1. 「税経新報」の内容をいっそう充実させると共にその普及などで積極的な活用を図る。
2. 「税経新報」のホームページを活用し、各地域新人会のPRと相互の交流をめざす。
3. 「税経新報」の編集スタッフの強化を図る。

III. 会の拡大強化のために
1. 各地域会の活性化を支援し協力する。
2. 各会での会員拡大や組織強化の活動の経験を交流し各会の活動に反映させる。
3. 税経新報読者の拡大を図る。
4. 事務局の全国における役割および財政問題について検討するとともに、事務局体制の強化をめざす。
5. 前年の成功をふまえ、出張・出前学習会を開催する。

IV. 税制・税務行政の民主化を求めて
1. 憲法改悪の動きに対し、会則でうたわれている「日本国憲法の国民主権、戦争の放棄、基本的人権の尊重、地方自治の保障など」民主的諸権利を擁護するとともに、自らの職業を通じて憲法に基づく国民の諸権利を擁護するために、一層の研究を深め、改悪反対の運動に取り組む。特に憲法改悪の中心である9条についての研究を強め、各界と連帯して9条を守る運動に取り組む。
2. 個人所得課税の大増税、消費税大増税の動向をにらみ、応能負担原則を大原則とする税制を目指して研究するとともに、所得税額や住民税額がその負担額に影響を与える国民健康保険料(税)等の負担のあり方についても研究を深める。
特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入規定を中止させる運動に取り組む。
国や地方自治体の財政危機の現状及び原因、今後の対応について研究を深める。
3. 納税者権利憲章と税務行政手続法の制定に向け活動する。また、「国税通則法の一部を改正し、税務行政に関する基本理念及び一般の税務調査にたいし事前通知を行うこと等、納税者権利保護規定を創設すること。」を求める運動に取り組む。
4. 人格なき社団等へ課税強化の動きについて調査研究し、必要な対応を図る。
5. 金融一体課税を前提に納税者番号制を導入する動きは、制度導入の突破口になる恐れがある。住民基本台帳ネットワークとの連動の危険性などを明らかにし、これに反対する。
6. 全国で開始した電子申告の実施について、納税者や税理士への影響等の問題点を解明し、適切に対処する。
7. 個人情報保護法と税理士業務及び税務行政手続きとの関連を調査研究する。
8. 税制・税務行政の民主化のために情報公開法を積極的に活用し、入手した情報を「税経新報」等に掲載する。
9. 税務行政が大きく変貌しているなか、その実態を把握し、国民・納税者のための税務行政を求める活動を行う。また、消費税をはじめとする強権的な徴税・滞納処分についてその実態を把握するとともに、納税者の権利を護る立場から人権無視の徴税攻勢を止めさせる活動に取り組む。

V. 税理士会内などでの活動
1. 税理士制度の問題点を解明し、真に納税者の権利擁護に有用な税理士制度構築に向け研究・提言を行う。
2. 新会社法の実施を踏まえ「会計参与制度」や「中小企業の会計に関する指針」の使われ方等について、中小企業及び税理士に与える影響について検討し対処する。また、中小企業の金融問題など経営に関する研究も行う。
3. 日税連会則・規則の改定及び各税理士会の会則・規則改定により実施されている税務支援について、問題点を明らかにし是正する活動を行う。
4. 税理士会・支部での活動を重視し、多くの税理士に問題を提起し、その解決のために共に努力することによって新人会の存在意義を高める活動を行う。
5. 税理士会と税政連の一体化が一部の地域を除き解決されていない。牛島税理士訴訟の最高裁判決を会内外に広め、和解条項の基本的立場の実現をめざす。

VI. 日税連の民主化
1. 日税連の組織機構について税理士が会員資格を有するように改め、会長は税理士会会員による直接選挙方式とする改革を提言する。
2. 日税連理事会の傍聴に取り組む。
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