参議院選挙が7月21日に行われたが、その結果、自民党・公明党をはじめとする所謂改憲勢力の議席は、改憲発議に必要な164 議席(全議席の3分の2)に届かなかった。これまで、自公政権は、数にものを言わせ特定秘密保護法(2013年12月)、集団的自衛権を容認する戦争法(2015年9月)、共謀罪(2017年6月)を強行採決してきた。そして、今回の選挙で、安倍晋三首相は、これらの悪法成立の集大成として、憲法の「改正」をその政策の柱の一つに押し出して宣伝を強めていた。しかし、選挙結果は、国民が憲法「改正」にノーの声を突き付けたことを示している。
にもかかわらず、安倍晋三首相は、7月22日の第25回参議院議員選挙の結果を受けた記者会見で「令和の時代にふさわしい、憲法改正案の策定に向かって、衆参両院の第一党として、わが党は、今後、強いリーダーシップを発揮していく決意であります。」と述べ、依然として憲法改悪への意欲を示している。
私たち税経新人会全国協議会は、会則の前文で「日本国憲法は、国民主権、戦争の放棄、基本的人権の尊重、地方自治の保障など民主主義的原則をうたっている。しかし、いろいろな面においてこれらの民主的な原則が、ないがしろにされつつある。私たちは、みずからの職業を通じて、憲法にもとづく国民の諸権利を擁護することを使命と考える。」としている。つまり、私たち税経新人会全国協議会の原点は、この日本国憲法であり、その立憲主義と民主的条項である。そして、これは、我が国の将来とその将来を担ってゆく若者たちのためにも絶対に守っていかなくてはならないものである。
第二次安倍政権発足以来6年8か月がすぎたが、この6年8か月は、かつてないほど日本国憲法の危機であったといえる。しかし、今回の参議院選挙で改憲勢力を少し押し返した。このことは、歴史的にも大変意義あることである。
私たちは、これからもこの貴重な憲法を守るため学習し、行動して、憲法改悪を阻止するため奮闘するものである。
以上、決議する。
2019年9月14日 |