主張・提言

特別決議
辺野古新基地建設を直ちに断念し、普天間基地の無条件撤去を求める決議
政府は辺野古新基地建設と憲法9条改憲を執念をもって進めている。これは米国に追従して戦争国家に突き進む安倍政権の強権的な行為といえる。戦後73年を迎えても沖縄をはじめ、日本全土でも米軍基地が居座り続け、自衛隊は米軍とともに世界各地で戦争を展開できる準備を進めている。

武力で国際紛争は解決できないことは歴史が証明し、憲法もこれを禁じている。ひとたび戦争が起こると大多数の犠牲者はいつも住民で、先の沖縄戦がこれを示している。沖縄を再び戦場にさせないためにも、地位協定改定、安保条約廃棄をめざす運動を発展させることが重要である。

このような中でも政府は急ピッチで辺野古新基地建設を強権的に推し進め、さらには護岸工事にも着手した。現在行われている環境アセスを無視した数々の違法工事は、仲井真前知事が退任の4日前に承認した追加申請によるものである。 

辺野古新基地建設工事が進められている大浦湾には、ジュゴンやウミガメなどの生きていくための豊かな海草藻場や世界的にも希少なサンゴ類が生息している。

さらに、この海域には活断層があり、海底には超軟弱地盤が存在することがあらたに判明しており、新基地建設の立地条件は成り立っていない。

こうした事実が明らかになったことを受けて、沖縄県は再三、行政指導を行っているが、政府は真摯に向き合うことなく工事を続けている。翁長沖縄県知事は生前、埋め立て承認を撤回すべき事由があるとの結論に達し、「辺野古埋め立て承認の撤回」を表明して、その執行を県知事職務代行に指示をした。これを受けて8月31日、沖縄県は工事主体である防衛省沖縄防衛局に撤回の通知文書を提出した。

私たちはこれ以上の大浦湾の環境破壊を招く工事に強く反対し、辺野古新基地建設を直ちに断念するよう求め、オスプレイの配備を直ちに撤回すること、米軍普天間基地を無条件撤去し、県内移設を断念することの建白書実現をめざすたたかいの基盤を強固なものにするためにも、翁長知事の遺志を受け継ぎ、本日、辺野古新基地建設現場を訪問して、新基地建設反対支援者の皆さんに支援の表明をし、基地のない平和で豊かな沖縄をつくるための決意をあらたにすることを決議する。
2018年9月15日

税経新人会全国協議会
第54回 沖縄全国研究集会